出来形検査とは?
コンクリート構造物の「出来形(できがた)検査」における配筋探査は、コンクリートを打ち込んだ後、設計図通りに鉄筋が配置されているかを「非破壊」で確認する非常に重要な工程です。
建設現場では、コンクリートを打つ前に目視で検査(配筋検査)を行いますが、完成後の品質証明や、既存構造物の耐震診断などのために、後から中を確認する必要がある際に行われます。
電磁波レーダーを使用して出来形検査を行った事例になります。
事例データ

- 配筋の規則性と配置状況
探査データ(①)および探査データ(②)を確認したところ、いずれも設計図書通りの250mmピッチで均一に鉄筋が配置されていることを確認した。
応答波形のピークが一定の間隔で連続しており、配筋の乱れや欠落は見られない。 - 特異な反応の解析
測定データ(②)において、表面から約50mmの深さ付近に確認される山型の反射波については、その位置および周辺構造との関係から、主筋ではなく「定着筋」による反応であると判断した。
構造物の接合部や定着部において、設計上意図的に配置された補強筋である。 - 出来形管理上の取り扱い
出来形検査の目的は、「連結された縦横の主筋の配筋状況」の適正さを確認することにある。
上記の定着筋については、カウントの対象外として整理する。
これにより、主筋本来の配筋間隔が設計通りであることが評価できる。
まとめ
出来形検査において重要なのは、構造物の主筋の配筋状況を正確に把握することです。
探査データの中に、設計上の主筋とは異なる特異な反応が現れた場合であっても、その位置や周辺の構造条件、設計図書との照合により、それが「定着筋」等のカウント対象外であると適切に判断することが重要です。
探査にあたっては、単に機器の反応を追うだけでなく、常にコンクリート内部の配筋構造を立体的にイメージして取り組むことが、精度の高い解析と確実な品質証明に繋がります。
本事例で使用した探査機器
本事例の出来形検査では、KGS製の電磁波レーダー鉄筋探査機を使用しています。電磁波レーダ法により、コンクリート内部の鉄筋位置・配筋ピッチ・かぶり厚を非破壊で高精度に測定することが可能です。
ADSPIRE01(アドスパイア・ゼロワン)
世界最小・最軽量クラスの電磁波レーダー鉄筋探査機。高い時間分解能により鮮明な波形を実現し、出来形検査・かぶり厚調査・配筋探査など幅広い現場で活用されています。国土交通省の点検支援技術性能カタログにも掲載。
